就活ハラスメントとは|求職者等へのセクハラの定義と範囲
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就活ハラスメントという言葉は、就職活動中の学生やインターンシップの参加者が、企業の社員などから受けるハラスメントを広く指して使われています。そのうち法律で事業主に防止措置が義務づけられたのは、求職者等に対するセクシュアルハラスメントです。ここでは、その定義と範囲を、厚生労働省の指針とパンフレットの言葉に沿って確かめます。
求職者等に対するセクハラの定義
指針は、求職活動等におけるセクシュアルハラスメントを、事業主が雇用する労働者による性的な言動により、求職者等の求職活動等が阻害されるもの、としています。さらに、求職活動等において行われる求職者等の意に反する性的な言動により、求職者等の求職活動等が阻害され、能力の発揮に重大な悪影響が生じる等、当該求職者等が求職活動等を行う上で看過できない程度の支障が生じること、と説明しています。
改正ポイントの案内では、この求職者等(就職活動中の学生やインターンシップ生等)に対するセクシュアルハラスメントを、いわゆる「就活セクハラ」と呼んでいます。
定義に出てくる言葉の意味
定義を読むときは、4つの言葉の範囲を押さえておくと迷いにくくなります。
| 言葉 | 指針・パンフレットでの意味 |
|---|---|
| 求職者等 | 企業の求人に応募する者に加え、事業主の実施する労働者の採用に資する活動に参加する者や、教育実習、看護実習その他の実習を受ける者 |
| 求職活動等 | 求職者が行う求職活動や、求職者に類する者が行う職業の選択に資する活動。SNS等のオンラインを介したものも含み、労働者が通常就業している場所に限らない |
| 労働者 | 正規雇用労働者のみならず、パートタイム労働者、契約社員等の非正規雇用労働者を含む、事業主が雇用する労働者の全て |
| 性的な言動 | 性的な内容の発言(性的な事実関係を尋ねること等)と、性的な行動(性的な関係を強要すること、必要なく身体に触ること等) |
パンフレットは、授業の一環としての社会科見学や、企業を招いた講演会等の専ら教育を目的として行われるものに参加する者は、求職者等に含まれないとしています。
求職活動等にあたる場面
指針とパンフレットは、求職活動等の例として次のものを挙げています。
- 企業の採用面接への参加
- 企業の就職説明会への参加
- 企業の雇用する労働者への訪問
- インターンシップへの参加
- 教育実習、看護実習等の実習の受講
社員への訪問(いわゆるOB・OG訪問)が明記されているため、人事部門が把握していない個人的な面会でも、採用に関わる活動であれば対象になり得ます。
同性間、行為者が役員の場合
求職者等に対するセクシュアルハラスメントには、同性に対するものも含まれます。また、被害を受けた者の性的指向又はジェンダーアイデンティティにかかわらず、指針の対象になるとされています。
言動を行う者には、事業主(法人の場合はその役員)も想定されるため、これらの者による性的な言動についても、必要に応じて適切な対応を行うよう努めることが望ましいとされています。社長や役員の面接も、例外ではありません。
内定者の扱い
パンフレットは、採用内定により労働契約が成立したと認められる場合には、内定者は職場のセクハラ対策の措置の対象になるとしています。そのうえで、内定者が学生の場合は、内定者向けの説明会や懇親会等への参加が想定されることなどから、求職者等セクハラ防止指針の内容も参考にすることが望ましいとしています。労働契約が成立したと認められる場合に当たらなければ、内定者は求職者等に該当するため、求職者等セクハラ防止指針に基づく措置を講ずる必要があります。
セクハラ以外の就活ハラスメント
求職者等に対するパワーハラスメントに類する行為や、妊娠・出産等、育児休業等に関するハラスメントに類する行為については、指針は義務ではなく、事業主が行うことが望ましい取組として書いています。たとえば、方針を明確にするときに、これらの行為についても同様の方針を併せて示すことが望ましいとされています。採用の場面でのルールを作るときは、セクハラだけでなく、こうした言動も含めて考えておくと、求職者等に伝わる内容になります。
よくある質問
就活ハラスメントのうち、法律で防止措置が義務になったのは何ですか?
求職者等に対するセクシュアルハラスメントです。パワーハラスメントに類する行為などは、指針で事業主が行うことが望ましい取組とされています。
「求職者等」には誰が含まれますか?
企業の求人に応募する者に加え、事業主の実施する労働者の採用に資する活動に参加する者や、教育実習、看護実習その他の実習を受ける者です。
OB・OG訪問やSNSでのやり取りも対象ですか?
企業の雇用する労働者への訪問は求職活動等の例に挙がっており、SNS等のオンラインを介したものも含まれます。労働者が通常就業している場所に限られません。
同性間の言動も該当しますか?
該当します。求職者等に対するセクシュアルハラスメントには同性に対するものも含まれ、被害を受けた者の性的指向又はジェンダーアイデンティティにかかわらず対象になります。
出典
- 事業主が求職活動等における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針(令和8年厚生労働省告示第52号)(厚生労働省・2026年2月26日告示、2026年10月1日適用)
- 事業主が講ずべきハラスメント対策 パンフレット(厚生労働省・都道府県労働局雇用環境・均等部(室)・2026年版)
- リーフレット(詳細版)「2026年(令和8年)10月1日から、カスタマーハラスメント対策、求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策が義務化されます!」(厚生労働省・2026年版)
- 令和7年労働施策総合推進法等一部改正法のポイント(厚生労働省・都道府県労働局雇用環境・均等部(室)・2025年6月作成)
出典の確認日:2026年10月14日
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